嗚呼（私信）

鳴いて　呼んで

独り憂う時でさえ
誰かへ語りかけずにおれん

人間は哀しい生き物や

嗚呼

誰か




誰かやのうて

目の前の




嗚呼。





たった一言

「いいよ」と。






隣に並んで時間を過ごすこと

あんたの為に巫女であること

人の心を持ち続けること







あんたの声で

赦してもらえんやろうか





怖いのや

このまま年を経ることが

鬼に変じてしまうことが






闘ってる間しか忘れることが出来ひんのに

そうすればそうするほど

怖さは増すばかりで





お願いです

あやなしのあたしが　あたしに打ち克てる勇気をください



こんな気持ちで

年を取るのは哀しいから



ちゃんと胸を張って

好きでいたいから






嘘でもええから

「いいよ」って。